冷え性

冷え性(ひえしょう)または、冷え症は、特に手や足の先などの四肢末端あるいは上腕部、大腿部などが温まらず、冷えているような感覚が常に自覚される状態のことである。しかし、病態として統一的な定義は確立していないため、西洋医学的には漠然とした概念として捉えられている。
血行障害(Poor blood circulation)、特に末梢血管などでの障害により生じることがある。一般的な特徴として、身体全体には寒さを感じず、四肢など部分的に冷えを感じることが多いが、全身の冷えを訴える例もある。特に冷えの訴えの多い部位は足(脚)と手で、冬季と就寝前に強まる。また天候によっても変化する。身体的特徴(身長、体重、BMI など)と冷感との関連性は認められず、皮膚温が低いことが冷感を感じやすいことに直接つながらない。

一般に、女性は男性に比べて皮下脂肪が多いが、熱を通しにくい脂肪は、一旦冷えると温まりにくい性質がある。加えて、男性と比べ血流の多い筋肉が少ないことも起因する。女性は男性に比して寒さに強いといわれるが、冷え性の女性はエネルギーの放散が少ないため、厳寒の雪山などや水難で遭難した場合にはむしろ生存時間が長いといわれる。