脱臼

脱臼(だっきゅう、dislocation, luxation)とは、関節を構成する骨同士の関節面が正しい位置関係を失っている状態。 程度により完全脱臼と不完全脱臼(亜脱臼)に分類される。 靭帯や軟骨、骨が損傷を受ける為、骨を正しい位置に戻しただけでは治らず、ギプスでの固定か手術が必要で後遺症が残る可能性がある。関節とは骨と骨の連結部分であり、骨と骨が向かい合っている面がある(右図では水色の部分)。この面が位置関係が本来の状態からずれた状態を脱臼と呼ぶ。 外力により発生するほか、病的な原因で起こるケースがある(→原因による分類)。

脱臼の症状のうち、脱臼固有の症状には弾発性固定、関節部の変形がある。また、一般外傷症状(脱臼固有ではない症状)として疼痛、腫脹、機能障害があげられる(→#症状)。 脱臼が見落とされるなどして長期間放置されると、徒手整復が困難となるため、早期に治療を行うことが大切である。 脱臼の発生頻度は青壮年で高く、小児や高齢者では比較的少ない。これは、小児や高齢者では外力が働いた場合に脱臼ではなく骨折を起こすためと考えられている。

なお、関節部の損傷を示す言葉のひとつに捻挫があるが、これは関節包や靭帯の損傷を指す用語であり、骨の位置関係の異常を指すものではない。

中世に行われたラックのような引き延ばす系の拷問も脱臼を起こすことを狙ったものである。当時は十分な診断および治療方法がなかったため、拷問時の苦痛のみならず、後遺症にも悩まされた。